農業者年金とは
「農業者年金」の制度は、国民年金の被保険者(被用者年金加入者等は除く)である農業者に対し、年金の給付を
行うことにより、農業者の老後生活の安定及び福祉の向上を図ると共に、農業者年金事業を通じて農業の担い手を
確保するという、農政上の目的を併せ持つ制度です。
・農業者にのみ与えられた公的年金制度です。
・税制面でも優遇があります。
※保険料は最大80万4千円の社会保険料控除(収めた保険料の15~30%程度の節税)があり、支払われる年金にも
公的年金控除が適用されます(65歳以上の方は公的年金等の合計額が120万円まで非課税)。
※保険料を農業者年金基金が運用して得られる収益(運用益)は非課税です。
・80歳までの保証がついた終身年金です。
※農業者老齢年金は、原則65歳から生涯受け取ることができます。
※加入者や受給者が80歳になる前に亡くなった場合は、80歳までに受け取ると仮定した金額を一時死亡金として遺族が受け取れます。
・認定農業者など、次世代を担う農業者のための保険料を一部国が負担する「政策支援」があります。
認定農業者で青色申告をしている方やその方と家族経営協定を結んだ配偶者・後継者の方など一定の要件を満たす方には、保険料の
国庫補助(月額最高1万円、通算すると最大216万円)があります。
この国庫補助額に見合う年金は、農地等の経営継承をすれば原則65歳から特例付加年金として受給できます。
農地等の経営継承の時期についての年齢制限はなく、本人の体力などに応じて受給の時期を決めることができます。
【農業者年金の特徴】
農業者年金は自ら積み立てた保険料とその運用益により、将来受け取る年金額が決まる「積立方式(確定拠出型)」を採用しています。
自分が必要とする年金額の目標に向けて、保険料を自由に決めることができ、経営の状況や老後設計に応じていつでも変更が可能です。
保険料
【通常加入】
月々2万円~6万7千円の間で1千円単位で加入できます。
さらに35歳未満で政策支援加入(国庫補助)の対象とならない方は、月額1万円からでも加入できます。
【政策支援】
39歳までに農業者年金に加入し、要件を満たせば保険料の一部を国で負担してくれる「政策支援」を受けることができます。
(国庫補助:最大月額1万円)
<補助要件>
・保険料の国庫補助を受けられる期間は最長20年間です。(35歳以上の支援は最長で10年間です。)
・国庫補助を受けている間の保険料は月額2万円(国庫補助額を含む)で固定され、加入者が負担する保険料は、2万円から
国庫補助額を差し引いた額になります。
・国庫補助を受けられる期間を過ぎた場合は通常の保険料になります。