狂犬病について
狂犬病とは、狂犬病に感染しているイヌや野生動物に咬まれたり、引っ掻かれたりして傷口から狂犬病ウイルスが侵入することで発症する感染症です。日本・イギリス・オーストラリアなど一部の国々(狂犬病洗浄国)を除き世界中で発生しており、世界保健機構(WHO)によると、年間59,000人(2017年,推計)もの方が亡くなっています。
狂犬病の効果的な治療はなく、一度発症すると致死率がほぼ100%といわれる大変恐ろしい感染症です。日本国内でみると、1956年を最後にヒトでの発生はありませんが、アジア地域など狂犬病流行国において犬に咬まれ、帰国後に発症し死亡した事例が報告されています。
(1970年ネパールからの帰国者で1例、2006年及び2020年フィリピンからの帰国者で合計3例。)
もし、狂犬病が国内で発生した場合には、素早くしっかりと発生の拡大とまん延の防止を図ることが非常に重要となります。そのためには、飼い主一人ひとりが正しい知識と飼養に対する責任を持ち、犬の登録と予防注射を欠かさず適正に行っていただくことが望まれます。